Mozart Piano Quartets Nos.1&22015年10月30日

Mozart Piano Quartets Nos.1&2 Clifford Curzon (pf),Members of Amadeus Quartet(Norbert Brainin-vn,Peter Schidlof-vla,Martin Lovett-vc),DECCA ECS 523
Mozart Piano Quartets Nos.1&2 Clifford Curzon (pf),Members of Amadeus Quartet(Norbert Brainin-vn,Peter Schidlof-vla,Martin Lovett-vc),DECCA ECS 523
DECCAのeclipse seriesは、1970年代の廉価盤でキングレコードが、イギリスから輸入して日本語解説付きで1,200円で販売していました。全種類の輸入はありませんでしたが、結構種類も多く珍しいレコードがあるため、新譜が楽しみでした。写真のとおり、俗にスモールと呼ばれる一回り小ぶりのレーベルで色は紫です。また、このシリーズは、素敵な写真のジャケットが多く、見ていても楽しいです。
1952年の録音で、オリジナルはモノラル録音ですが、このレコードはステレオ化した(いわゆる疑似ステレオ)音源によるのが残念です。当時の機材では、ぼやけた音(良く言えばソフトフォーカスな音)になってしまうことが多いです。現在なら、コンピュータに取り込んで編集ソフトでそこそこ分離ができますが。
疑似ステレオ盤を再生するコツは、2本のスピーカーをピッタリくっつけて再生するとモノラルに近い締まりのある音になります。さらにL-chを上、R-chを下にして、スピーカーを上下に置いて再生するとさらに豊かなモノラル音になります。
カーゾンのピアノ演奏を一言で言えば、無駄のない端正な演奏です。豊麗な音楽を作ってもやり過ぎないところは、彼が音楽に対して堅実で清楚なリリシズムを持って音楽に対峙しているためでしょう。アマデウスカルテットのメンバーも良く歌いながらも、カーゾンのピアノに呼応するように、しなやかなアンサンブルを作っています。