QUAD 303 パワーアンプ2015年11月13日

QUAD 303 Poweramprifier
ヨーロピアントーンのシステムを作るために、使っていなかったQUAD33と303を点検しました。QEAD303 パワーアンプは、イギリスのコンデンサースピーカーやアンプメーカーQUAD社が、最初に作ったトランジスターパワーアンプです。形状は真空管アンプであるQUAD2同様、コンパクトです。入力端子は、DINコネクターを使用してLRを1本のケーブルで済みますが、33同様にDIN端子を装備していないプリアンプとの接続には、片側DINで片側RCAコネクターのケーブルが必要です。
初出は1960年代半ばです。発売は1980年代末まで続いてたため、ロッドによって規格は同一でも使用している部品に違いがあります。入力は1系統、スピーカー出力はバナナ端子1系統とシンプルです。シンプルさゆえ電源スイッチもなく、プリアンプのサービスコンセントを使ってプリと一緒に電源のオンオフをします。
点検した303は初期のもので問題なく動作しています。販売から50年近く経っていますが、音楽を楽しむには十分な音質を持ち、何を聴いても破綻がありません。33プリアンプとの組み合わせでは、ヨーロッパ製(特にイギリス製)のスピーカーとの相性は抜群です。F特やノイズ・歪みなど電気的特性には現れない音の良さがあります。端正で気品ある音は、まさにブリティッシュサウンドです。さて、スピーカーは何をつなごうか。

STAX DA-80 A級ツインモノラルDCアンプ2015年11月02日

STAX DA-80 A級ツインモノラルDCアンプ
しばらく使っていなかったSTAX DA-80の点検をしました。問題なく動作しています。1976年の発売で、発売を待って購入したアンプです。およそ40年前のアンプです。
DA-80に先行してモノラルアンプDA-80Mが、発売しています。2台でおよそ50万円は、高かったですね。当時、休日には雑司ヶ谷にあったSTAX本社へよく通っていました。創業者(社長)の息子で専務?さんから、「発表はまだだけどDA-80 A級ツインモノラルアンプを販売するので、無理してDA-80Mを2台購入しなくても良いのでは、弊社は値引きできないので。」とアドバイスを受けました。
当時からSTAX社は、定価販売が基本で値引きは一切ありません。どのオーディオ店でも同じ値段です。私が購入したのは、クレジット販売の丸井(○1○1のクレジット)で、当時父の勤務先の互助会の指定店で、現金購入なら何でも15%OFFになるため、父に頼んで取り寄せて購入しました。40,000円ちょっとの値引きは、大きかったですね。
A級45W+45WツインモノラルDCアンプ構成は、モノラルアンプ2台を1つのボディに入れただけ。電源ケーブルとスイッチが共通で後は、電源トランスから出力まで完全に独立したモノラルアンプです。
素直で色づけのないハイスピードサウンドは、現代のアンプと比較しても遜色はありません。今時この値段でこれだけの性能のアンプはできないでしょうね。これからも大事に使いたいと思います。
<基本性能>
型式:ステレオパワーアンプ
回路方式:A級動作 DCアンプ
初段FETによるピュア・コンプリメンタリー方式
左右独立±4電源(合計8電源)
実効出力:45W+45W
パワーバンド幅:5Hz~50kHz -3dB(THD 0.1%)
全高調波歪率(8Ω、45W出力時):0.0025%(1kHz)、0.005%(DC~10kHz)
ダンピングファクター:600(1kHz、8Ω)
SN比:100dB以上
入力感度/インピーダンス:0.89V/100kΩ/100pF
周波数特性(1W出力時):DCオペレート・DC~500kHz +0 -3dB、ACオペレート・3Hz~500kHz +0 -3dB
利得:26.3dB
負荷:2Ω以上(音楽再生時)、4Ω以上(テスト時)
スルーレイト:20V/μsec
位相差:+0゜ -3゜(0~10kHz)
クロストーク:-90dB以下(1kHz)
最大入力電圧:50V(AC/DC共)
電源ドリフト:±3mV(±10%)
時間ドリフト:±25mV(スイッチON後、約10分で安定)
温度ドリフト:±10mV(0℃~40℃)
信号源ドリフト:検知不能
使用温度範囲:0℃~40℃
ショート保護回路:2Ω以下で動作
スピーカー保護回路:約±5Vで動作
温度保護回路 トランジスタ・ケース温度:約120℃で動作
アイドリング電流ドリフト、スイッチon後:約130%、スイッチoff後10分:100%
アッテネーター:0dB、-10dB、-20dB、-∞
使用半導体 デュアルFET:2個。デュアルトランジスタ:2個、トランジスタ:27個、ブリッジダイオード:4個。ダイオード:20個
電源電圧:100V/117V、±10%
電源周波数:48Hz~62Hz
消費電力:320W
外形寸法:幅437×高さ163×奥行407mm
重量:19.5kg

LUX M-05 A級ツインモノラルアンプ2015年10月31日

Lux M-05 A級ツインモノアンプ
今日も寒いですね。寒くなったのでLux M-05アンプを点検しました。正常に動作したので久々にレコードを聴いてます。
出力は、A級105W/chです。電源コードが2本出ているのは、モノラルアンプ2台を一つのケースに入れたためです。電源スイッチは共通ですが。。。後面に空冷用12cmの大型ファンが2台付いていますが、音は静かです。重量40kg、消費電力540Wと超ど級アンプです。真空管アンプ以上です。
今でも十分に音楽を楽しめる音質です。また、ピークメーターでスピーカーをならしている時の出力もわかります。1Wを越えると結構大きな音ですね。
1980年代には、このアンプのように良いオーディオ製品がたくさんありました。
<基本性能>
型式:ステレオパワーアンプ
実効出力:A級:105W+105W(8Ω、20Hz~20kHz、両ch動作)、BTL接続時(AB級):400W(105WまでA級、8Ω、20Hz~20kHz)
全高調波歪率:0.008%以下(8Ω、両ch動作)、0.01%(4Ω、両ch動作)
混変調歪率:0.008%以下(8Ω、60Hz:7kHz=4:1)
周波数特性:10Hz~100kHz(-0.5dB)
入力感度:750mV
入力インピーダンス:Direct in:300kΩ、ATT in:45kΩ
SN比(IHF-A補正):120dB
付属装置:ピークホールド付ピークメーター(メーターOFF SW付き)、Electro Staticスピーカー用端子、シグナルOFFスイッチ、3段切換FANスイッチ、ラインフェーズセンサー、BTL接続スイッチ、サブソニックフィルター(15Hz、-6dB/oct)、入力アッテネーター、ウォームアップ機構、プレヒート機構
保護回路:DCドリフト検出スピーカー保護回路、過電流検出アンプ保護回路、温度検出アンプ保護回路
電源:AC100V、50Hz/60Hz
消費電力:540W(電気用品取締法)
外形寸法:幅460×高さ210×奥行437mm
重量:40kg

EL-34PP真空管パワーアンプ2015年10月17日

EL-34PPアンプ
主に使っている真空管アンプです。EL-34(6CA7)を2本ペアーで使うPP(プッシュプル)回路です。5極管のEL-34を3極管接続で使い、A級領域を増やした回路にしています。
出力は、10W弱/chですが、7WくらいまでがA級増幅です。5極管接続でA級を減らせば、出力は倍くらいになります。初段と中段は、12AY7(珍しい球)か12AT7が使えます。今は、旧チェコスロバキア・テスラ社のEL-34とジーメンスの12AT7を使っています。設置面積はジャストA4サイズです。
真空管アンプというと、柔らかくゆったりとした音をイメージする方が多いですが、このアンプは違います。現代的で、反応が速い鮮烈な音です。ブラインドで聴いたら真空管アンプとは分らないと思います。
元々美音技研(社長は友人)という会社の試作品を譲り受けたものです。元々7591のPPだったアンプをピン配置の違うEL-34用に直しました。その際に、定数も変え動作を変更しています。さらに、電源コードをインレットにして、電源コードも変えられるようにしました。今年になって真空管の間にある入力端子をスピーカー端子付近に並列で増やして使い勝手を良くしました。
A級動作を増やしたためか、よく発熱します。EL-34の表面温度は140℃くらいまで上がり、電源トランスも表面が70℃くらいになるので、夏はとにかく熱い!!
冬は、暖房代わりになりますが。。。
今はアンプの前に置いた小型扇風機で空冷しながら使っています。熱いのでいっそのことパンチメタルでケースを作り、それに空冷用のファンを付けようかな?とも考えています。
以前は、後ろに写っているSTAX製の完全A級トランジスターアンプを使ってました。これも発熱量が多かったな。でも、良い音でしたね。今でも時々使っています。

真空管アンプ Mini 6L6シングル2015年10月15日

自作の6L6シングルアンプ
自作の6L6シングルアンプで出力は1.5W・1.5Wと小さいです。設置面積はジャストB5サイズです。入力は、2回路でボリューム付きです。これは、美音技研の製品でキット化を考えていたものを社長(友人)から部品を分けていただき、自作したアンプです。
この子は、6L6の他に6K6、6F6、6V6、KT66、EL-34(使えるように配線を変更)と何でも使えます。初段は、12AX7ですが、12AU7、12AT7などでも使えます。
何を差し替えて使おうか。悩みは尽きないですね。今使っている珠は、フランス製の6L6GCです。