William Steinberg Mozart Symphony No.402015年11月03日

Mozart Symphony No.40 K.550 , Eine Kleine Nachatmusik K.525 William Steinberg / Pittsburgh Symphony Oracestra
Mozart Symphony No.40 K.550 , Eine Kleine Nachatmusik K.525 William Steinberg / Pittsburgh Symphony Oracestra

ピッツバーグ交響楽団は、ペンシルベニア州ピッツバーグ、ハインツ・ホールを本拠地として活動しているオーケストラです。ドイツ的な重厚なサウンドが特徴です。1895年設立1910年に一度解散し、1926年に再結成しました。およそ10年のブランクがありますが、今年は創設120年です。解散前にはエルガーやR.シュトラウスが客演したこともあります。再結成後、音楽監督にオットー・クレンペラーが就任し、客演もヨーロッパ系の指揮者が多いオケです。

ウイリアム・スタインバーグは、およそ四半世紀24年間(1952年〜1976年)の長期間音楽監督を務めています。彼は、1899年ドイツ生まれで、1933年ナチスにより引退を余儀なくされ、パレスチナに渡り、現在のイスラエルフィルハーモニーの創設者の一人です。ピッツバーグ交響楽団の重厚なサウンドは、クレンペラーとスタインバーグによって作られたとも言えます。
1973年だったと思いますが、スタインバーグと来日したコンサートで聴いたブラームスのかちっとした重厚な演奏は、今でも覚えています。

このレコードは、元々アメリカのキャピトルレコードが録音した音源を、提携関係にあったイギリスのEMIが、プレスし発売したものです。キャピトル盤よりも落ち着いた音のレコードです。
1957年10月29日、シリア・モスク、ピッツバーグ、ステレオ録音ですが、このレコードはモノラルカッティングです。当時ステレオとモノラルは、平行して録音していたため、オリジナルモノラルです。録音は明瞭で、聴きやすいです。

ドイツ的な重厚なサウンドを活かしながら、かちっとしたモーツァルトです。重苦しい感じはありませんね。木管と金管のバランスもとれ、よく鳴っています。特に包み込むようなホルンの響きが印象的です。フィナーレ途中からややアッチェルランドが効果的で演奏に躍動感を持たせ、曲を締めくくっています。アイネクライネは、ピラミッドサウンドの弦により、シンフォニックな仕上がりです。大きな編成は、ややもすれば重苦しくもたれた演奏になります。しかし、そのようなことは全く感じさせない演奏です。二曲ともさっそうとしたリズム・テンポで聴き終えて、爽快感が残る演奏です。

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